佐藤のこなみかん

アニメのこなみかんを書いていきます。ほんとにこなみかんです。

2016年夏期に見たアニメ その3「ブレンパワード、帰宅部活動記録、ガッチャマンクラウズ、かしまし、鉄のラインバレル、宙のまにまに」

暇なときにちょびっとずつ書いてたのをまとめられないまま11月になってしまったので雑な一言コメントのまま置くだけ置いておきます。

 

ブレンパワード

富野監督の親子感がこれでもかと叩き付けられているかのような衝撃的な作品。勇と姉さんに対する母親、ジョナサンとアノーア艦長、勇のお母さんとお婆ちゃん、この三つの親子関係をはじめとして、作中で色んな親子が描かれていたのが印象的でした。ブレンやグランチャーも、性格的にはとても小動物的であり、それぞれが子供をあやすかのようにアンチボディと接していく姿にもそのテーマが表れているように感じます。

作中では始終女性に対して「子供の話を良く聞く母であろうとすること」を要求していて、ある種女性だけに負担を強いているという部分も感じられるのが少し気になりました。主人公の勇は研究者である母親にはとても厳しくあたるのですが、同じ研究者である父親には母親や姉さんをもっと大事にしてほしいという意識は見えますが、自分に対して構ってほしいという意識はかなり少ないように見えます。むしろ、研究者としての父親を尊敬しているのではと感じられる描写もありました。研究者兼親としてやっていることは同じなのに、父と母でここまで差をつけていいものなのかと、この辺は少し男女の不平等が出ているようにも感じられました。ただ、それも大人側の言い分であって、子供がお母さんを強く求めることを否定はできないのかもしれません。男女ともにそれをしっかりと受け止めて、男も知らんふりしてないで必死こいて母親と子を見守ることが大事なんじゃないかなとか思ってました。

とりあえず「親はいつでも無茶ぶりするけど何とか頑張ろう」というメッセージを強く感じた素晴らしい作品だと思います。


帰宅部活動記録

昔しりとり回だけ見たことがあって気になってみてみたのですが、とりあえずしりとり回はやはり尋常ではないくらい素晴らしかったです。他はまぁしりとり回ほどの衝撃はありませんでしたが、終盤実写パートの声優とアニメパートのキャラたちがリンクしていって(この子たちこれから将来どうなっていくんだろう)という未来への期待と不安が混ざった展開は良かったと思います。

「可愛い」の札をあげる一連の流れが好きです。

あとBGMが素晴らしく良いと思います。色々と怒られそうな危ない曲も多いのがまた楽しかったです。(笑)


ガッチャマンクラウズ&ガッチャマンクラウズインサイト

一期であるガッチャマンクラウズの方は現状のネット社会のありようをそっくりそのまま描くというスタンスで主人公のはじめちゃんもそれをそのまま受け入れている描写が多く、ただアニメに現実を落とし込んだだけという感じなのが個人的にはあまり好きではありませんでした。「それって本当にそれでいいのか?」みたいな要素もそのまま進行するのでどうもストップがないというか、淡々と思考が思考していくような作りはかなり不気味にも感じました。この辺は悩むからこその正義であってほしいみたいな俺の願望かもしれません。

2期ではその辺がいきなり一転して、「それって本当にそれでいいの?」がテーマになり、1期において残された問題や2期で新しく生まれた問題についてもっとじっくり悩んでみよう、考えてみようというスタンスに変わっていて、こっちは見ていてとてもしっくりくる、自分に馴染めるものでした。SNSなどで他人の考えを知る機会が増え、自覚のあるなしに問わず人に決断を委ねていないか、言い訳しない(できない)決断を出来ているか、ということを教えてくれる作品だったと思います。

1期と2期でどうしてここまで方針が変わったのか、もしくは最初から方針変更まで含めての1期だったのか、
俺にはちょっと分からないですが、2期のような「今の社会や風潮にちょっと一言物申す」のようなスタイルのアニメが凄く好きです。
こういったタイプのアニメを沢山見れたらうれしいなと思いました。

あと上で1期はあんまりといいましたが、1期のEDは2期の話も内包されているような曲でガッチャマンクラウズっぽくて一番好きです。

■かしまし
性転換しちゃった男の娘と女の子の悩める恋愛の話かと思ってたんですが、物語開始時点で主人公(男)の好感度がヒロイン2人の中でマックス状態なので「女の子になっても好きだから関係ないし」と、特に問題にならない風に進むのでちょっと思ってたのとは違いました。
主人公の男友達の方が女の子になっちゃった主人公に対して色々葛藤していて見ていて楽しかったです。
ヒロインのとまりちゃんはもう声を聴くまでもなくなんかどう見てもcv田村ゆかりっぽい感じがすると思ってたらやっぱり田村ゆかりだったので笑いました。

 


■鉄のライバレル
まず先に漫画版を最終巻まで一気見してからアニメ版を見始めたんですが、1クール目に関してはアニメ版のアレンジが軒並み良い方向に左右していて凄く好きでした。
主人公の浩一君がとにかく活き活きとした少年として描かれていて、木崎さんにどんどん惹かれていく様子や、
元から好きだった理沙子との仲の良いシーンなんかが漫画版より微笑ましく見ていられました。
あと、一番感動したアレンジが漫画版では一人っこだった浩一君にアニメ版では何故か妹が追加で出来ているってところで、
漫画だと浩一君は一人ッ子だけど矢島はお兄ちゃんで、だから不思議と矢島の方が上で、みたいな関係だったのが、
浩一だって妹のいる、馬鹿だけど一人のお兄ちゃんなんだと矢島と対等の関係になったのが凄く良かったと思います。
漫画の浩一君ってかなり機械的というか何のために戦ってるのかいまいちよく分からん部分があったのですが、
妹こんだけ可愛がってるお兄ちゃんならそら戦うわなって自然と思える作りになっていました。
妹同士で仲良かったり、二人でお姉ちゃん役の理沙子を応援してたりするシーンとかもちょっとしたシーンが凄く良いシーンに見えて、
アニメ版だけ見たらなんてことないアニメなのかもしれないですけど、漫画版を読んだ後に見ると皆仲良くてなんかほっこりみたいのを味わえるアニメだと思います。
カレー味のカステラとかいう謎のもん食わしてくるおっさんも意味不明ですが楽しいので俺はいいと思います。

で、前半はそんな感じで1期は素晴らしいアレンジだと思っていたのですが、
後半は裏切りからの社長殺害からなんやかんやってあんだけいい仕事してた妹も謎に歌歌いだして、なんかもうゴンゾの一言で全て説明つくと思われるのでいいです。(泣)


宙のまにまに

宇宙を見上げることのトキメキをこれでもかと直球で教えてくれるアニメ。
このアニメ見てから少しずつ夜空を見上げる回数が増えたので、そういうアニメってとても素敵だと思います。
ガンダムXが見終わった時になにか1クールのアニメで見ようと思って少しググってこれにたどり着いたんですが、
1話見終わった後にこれも高松監督の作品だと気付いて運命的なものを感じました。
星々の導きを教えてくれるアニメだけに、アニメにもそういう「アニメが見てる側を呼び寄せて導く」みたいなのってあるんだろうなぁって思えるようになりました。
今も新作アニメが一杯作られて、昔のアニメも一杯あって、一生かけようが全部は見切れないわけですけど、
自分にとって大事になる作品は、アニメの方から俺を導いて見る機会を作ってくれるんだ、って実感して安心感のようなものを持てた気がします。